コロナウイルス感染症による緊急事態宣言下において、理美容サロンは休業対象になりませんでした。
私たちは、人々の生活にとって欠かすことのできない存在なのです。
見た目だけでなく、気持ちまで明るく変えることのできる仕事に携わっていることへの誇りを大切にしたいですね。
その上で、至近距離での接客が免れないサロンでは、いつも以上に衛生管理の徹底が求められています。
感染者数が増えている昨今の状況を踏まえ、消毒や衛生管理など、感染予防対策のために改めて徹底したいことを考えていきましょう。
目次
ウイルス感染拡大を予防するためい、まずは基本的な注意事項を徹底しよう
- 美容師法に基づいた衛生管理を遵守
法律上の規定に則った消毒方法で、日頃の衛生管理の徹底と向上を目指しましょう。
スタッフの意識が、不安のないサロンづくりには大切です。 - 従業員のマスク着用や検温
お客様に安心していただくためにもマスク着用で接客を行いましょう。
非接触型体温計を導入し、勤務前には必ず検温し体調管理を徹底しましょう。 - 体調不良の場合の自宅待機の実施
職場で感染を拡げないために、休む目安や職場復帰の目安を整えましょう。
平熱以上の発熱や体調不良を感じる場合は、出社せず自宅待機としましょう。 - お客様のマスク着用や検温、手指消毒
お客様向け健康チェックリストを整備し、マスク着用と手指消毒を徹底し、検温の拒否や37.5℃以上の発熱が確認された方の入店はお断りしましょう。
洗浄と消毒
洗浄
家庭用洗剤をつけたスポンジなどを用いて、器具の表面をこすり、十分な流水(10秒間以上、1リットル以上)で洗うこと。
消毒
煮沸消毒器を利用しての煮沸、エタノール液に浸す、次亜塩素酸ナトリウム液に浸す方法で病原菌を殺すこと。
皮膚に接する器具類の消毒方法
皮膚に接する器具類は、お客様一人ごとに消毒した清潔なものを使用しましょう。
使用する器具・薬 | 消毒方法 |
---|---|
煮沸消毒器 | 沸騰してから2分間以上煮沸すること。 |
エタノール | 76.9v / v% ~ 81.4v / v% エタノール液(消毒用エタノール)中に10分間以上浸すこと。 |
次亜塩素酸ナトリウム | 1.0% 次亜塩素酸ナトリウム液(有効塩素濃度1,000ppm)中に10分間以上浸すこと。 |
タオル、布片類の消毒方法
皮膚に接する布片類は、清潔なものを使用し、お客様一人ごとに取り換えましょう。
加熱消毒 | 洗剤で洗浄後、蒸し器等の蒸気消毒器に入れ、器内が80℃を超えてから10分間以上保持。 |
消毒薬 | 次亜塩素酸ナトリウム液に浸し、消毒。 |
手指の洗浄・消毒方法
従業者は、お客様一人ごとの作業前及び作業後には手指の洗浄を行い、必要に応じて消毒を行いましょう。
洗浄 | 流水と石けんを用いて手指を少なくとも15秒間以上洗浄すること。 |
消毒薬 | 速乾性擦式消毒薬を乾燥するまで擦り込む。 |
他店に学ぼう!衛生管理のアイデア
コロナウイルス感染症が依然として油断できない状況の中、衛生管理を徹底しながら営業していても「本当に大丈夫かな」と頭を悩ませるサロン様も多いはず。
他店のアイデアを参考に、自店の取り組みを考えてみましょう。
- 公共交通機関の移動を控える
消毒や来客制限などの取り組みも大切ですが、いちばんは自身を感染から守ること。
そのために、日々の移動はできるだけ自分の車やバイクを利用しています。[オーナー兼美容師] - オンラインでヘアアレンジ方法を配信
美容師の仕事は、髪を切る以外の時間やサービスが大切です。
レッスンという目的以上に、話すことで元気づけたり不安を解消できないかと思い始めました。[フリーランス美容師]
お店の衛生管理をさらに向上
安心安全なサロンづくりのためには、スタッフ全員の強力が不可欠です。
知恵を出し合い、意見を交換して「今やるべきこと」を共有しましょう。
- 検温
- マスク着用
- 換気(日に数回)
- 手指消毒
- 空気清浄機や加湿器の作動
- タオルやクロスの交換(消毒・施術ごと)
- ドアノブや受付カウンターの消毒
- ロッカー消毒(キー & ロッカー内)
- ドレッサー・椅子・雑誌等の擦式消毒
- 雑誌・タブレット端末の消毒
- 器具消毒
- ゴミ箱の消毒
- トイレ清掃
- お客様の直近の海外渡航歴・濃厚接触の確認